2013年9月9日月曜日

詩 『秋』

以前日記に書いてた詩を整え再掲。


『秋』  円庭鈴子

金木犀の甘いにおい
でも姿はみえない

その幾日かしてから
ぱあっと姿をみせる

すきだすきだ
あたたかいのがうれしいこと
やかんに湯をわかすときのよろこび

しあわせなのになぜかさびしい

秋は
じぶんが死んでしまったあとのよう

骨が砂になって それも消え 忘れられた そのあとも

ずっと変わらないような
かがやかしい 秋

あおくて 先のみえないほど
あおいそら
木々のかげがすいこまれるよう

とり さかな おれ

ふるーと ぴあの ひとりごと

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